旅ライターがコロナ禍で入院した話

小浜みゆ

タイトルの通り、7月末に入院してしまいました。東京で新型コロナウイルス感染者が連日200人、300人と増える中での体調不良・通院・入院はとにかく不安だらけ。旅ライターの私が無事退院するまでの約10日間をお話します。

1日目:のたうちまわるほど苦しい腹痛

ある朝ウォーキングをしていたときのこと。「ちょっとお腹が痛いな」と思っていつもよりウォーキングを早く切り上げ家に帰りました。自宅で仕事をしているとどんどんお腹の痛みが酷くなり、夜にはのたうちまわるほど苦しい腹痛に。運悪く連休中だったため病院が休みだったため、1日我慢してみることにしました。

2日目:ちょっと怖い「コロナ疑い部屋」

1日我慢したものの全く痛みが治らなかったため、大病院の救急外来へ。しかし病院につき熱を測ってみると37.3度。真っ先に疑われたのはコロナでした。そのため通常の待合室には入れてもらえず、外に設置された簡易の小屋へ。そこはコロナが疑われるひとたちが2畳ほどの空間に入れられる、怖さを感じる部屋。もちろん衝立で飛沫が飛ばないようになっていますし、消毒もしっかりしてると思うのですが、自分がコロナにかかっていない気がしたので、このコロナ疑い部屋に入るのはとまどいました。そこで看護師さんに相談すると車で待っていても良いということなので一安心。その後、咳がない、味覚障害がないことなどを踏まえコロナではなく「お腹の風邪ですね」と診断され、薬をもらって帰りました。

3日目:やっと通常診療。最初にしたのは抗原検査

痛み止めももらったのに、全く痛みがおさまらず、熱は38度まで上昇。そこでやっと祝日が終わり通常診療してもらえるので同じ病院へ。しかし「熱がある」という時点でコロナの可能性があり詳しい検査ができないということで、最初にしたのは抗原検査。昨日のコロナ疑い部屋に入れられるのか心配でしたが、野外での検査で安心。簡易の接触を防ぐダンボールのようなものに手袋が入っており、そこに先生が手を入れ私の鼻に棒をさし、検査終了。抗原検査はあっという間に終了し、CT検査で肺の異常も確認しました。約40分で結果がわかるということで待っていると、”陰性”の連絡。

このときはとりあえず「よかった」と思ったものの、検査中も結果を待っている間もずっとお腹は痛く、もしコロナ禍じゃなかったらこの時間は待たなくてもよかったのに…。と思ってしまいました。

そしてわたしはお腹が痛すぎて気がつかなかったのですが、つきそっていた夫が実際にコロナ患者の方を見かけ、とても辛そうだったそうです。やはり不要不急なら「病院にはなるべく行かないほうがいい」というのは正しいと痛感。

お腹の検査がはじまり、入院へ

ようやくコロナの疑いが晴れたのでお腹の痛みの原因を探る検査へ。結論からお伝えしますと、大腸の炎症がひどく穴が開く一歩手前。絶食での治療が必要だったため、そのまま即入院したのでした。

3日目〜7日目:面会は2人のみ。必要なときだけ

入院中は絶食・点滴のみで過ごし、連日熱が38度まで上がっていたため最初は辛い入院生活でした。家族・友達に入院したことを伝えると「お見舞いに行くよ」と言ってくれたのですが、コロナ患者も訪れる病院に来てもらうのは私も心苦しく、病院側からも「面会は面会許可証カードを渡された人と、その人を含め2名まで。家族のみでなるべく控えてください」と言われました。面会時間は10分のみ、もちろん面会者が体調不良の場合は院内へ入れません。コロナ禍で入院すると、心細いものです。

8日目〜10日目:退院へ

入院後半には熱も下がり、水、おかゆと徐々に食べられるようになったため退院へ。入院中は熱が上がったとき、お腹が痛いとき、状況に合わせて必要な薬を処方してくれる看護師さんが本当に神かと思いました。医療従事者の方に改めて、尊敬の念を抱きました。

コロナにかかるのも大変ですが、このコロナ禍でほかの病気になるのも大変です。思い返すと腹痛が起こる直前に仕事でかなりストレスを抱えてしまい、それも病気を引き起こした原因と感じました。入院中は空を眺めてぼーっとしたり、心を空っぽにすることでストレスが和らいだ気がします。あとは深呼吸。入院前に受けたトリートメントで呼吸が浅くなっているとセラピストさんにも言われたので、意識して深い呼吸することが、私には効きそうです。「良いものを入れ、悪いものを吐き出す」バリ島で教えてもらった呼吸法を思い出しました。

不安なことが多い世の中。ストレスを抱えていない人の方が少ないと思います。みなさまも心も体も整えながら、健康に過ごしてくださいね!

※わたしが受けた検査はPCR検査ではなく、抗原検査だったため修正しました。